ー社交性と運動 私たち人間はバレエを行うことによって健康になれるのでしょうか? バレエに限らず、どんな運動でも運動をすればサルコペニア(加齢にともなって生じる骨格筋量と骨格筋力の低下)の進行に予防効果があります。 ですが、最近の研究で健康的な寿命を生きている方とそうでない方を比較した際に、特徴として上げられるのは、まず運動をしていること、そして社交的であるということでした。 さらに社交(人とのコミュニケーション)を伴う運動は運動単体と比較して、老化に抵抗する効果は三倍ほどあると言うことがわかってきました。 これはバレエだけではありませんが、運動をしながら先生とやり取りをし、自分で考えて試行錯誤して身体を動かす、という事が複合的にフレイル予防に役立つのではないかと思われます。 バレエは運動的な要素はもちろんのこと、社交性という要素も多く持ちます。 集団の中で動きや、音楽性を他人と合わせて共同作業的に踊ること。また、男女のパドドゥ(デュエット)では密な会話が必要不可欠となります。他人と共に身体を動かしながら実際にコミュニケーションを取りながら舞踊を作り上げるバレエが持つフレイル予防の大きな可能性を今回の対談を通して感じました。 用語 サルコペニア:(sarcopenia) 加齢により骨格筋の筋肉の量や筋力の低下が生じた状態。 フレイル:(frailty) フレイルとは「加齢により心身が老い衰えた状態」を言います。 シニアの低栄養やサルコペニアを起因として疲労、活力低下、筋力低下から身体機能の低下、活動の低下につながっていきます。脳卒中などのケースを除き、シニアの多くはフレイルの状態から段階的に寝たきり、要介護状態になると考えられています。フレイルを理解し、予防に努めることが健康寿命を延伸するためにも大切です。 対談後はフレイル予防の為のバレエエクササイズの収録も行いました。
近日中にYouTubeにアップしますので、そちらもぜひお楽しみに!
6 コメント
|